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2019年1月5日更新

肩関節のメカニズム1


なんぎなところや!

使えば使うほどにゴリゴリ磨耗音が出やすい肩の一部分をテーマとして取り上げる。その中でも烏口突起付近の複雑に入り組んでいる空間を見る。

解剖実習では、丁寧に作業したい箇所である。組織が非常に薄く、密着しているからだ。解剖実習で学び見るこの構造は、具体的な治療法の助けになる。

肩の関節は、多機能である。

そのメカニズムは非常に細かい。ご存知の通り、その人間がどう育ち、何を経験して生きてきたかで体型・体質は大きく変化する。

軟骨はすり減り、潤滑油も減り、筋肉は痩せ細る。その[機能低下]もしくは、[機能不全]の状態の箇所が多い程、他の関節などが影響され、悪循環が波及しやすくなる。ここは障害が多数確認できる空間である。

人間とは複雑。損傷したらなんぎなのである。

肩には[肩板疎部]という空間がある。

今回は、その空間の一部の構造。

[肩板疎部]という空間は、肩の前面からみて、肩峰の下で烏口突起の裏側の空間。そこに、[棘上筋]と[肩甲下筋]の間の空間に[関節包]がある。その箇所を差す。

前側の肩には[肩甲上腕靭帯]がある。

上肩甲上腕靭帯

中肩甲上腕靭帯

下肩甲上腕靭帯

肩には、この靭帯と一体化した関節包がある。

前面、上から

上部前方関節包

中部前方関節包

下部前方関節包

重なり合っているので緊張すると繊維が盛り上がり、靭帯と確認できる。緩んでいたら関節包の膜が目立つ。ここをきれいに解剖するには慎重に。

反対に後面は、

上部後方関節包

中部後方関節包

下部後方関節包

後ろ側の関節包には靭帯がない。

しかし、前側にはしっかり靭帯が補強がしてある。

構造の面白いところである。スポーツや運動学のポイントになるかもしれない。ということは治療のポイントになる。

さて、

この上面の層の一つは[烏口上腕靭帯]である。

[烏口上腕靭帯]。烏口上腕靭帯は、烏口突起の上の外方にまず付着。そこから上腕骨に付着し結んでいる靭帯。上腕骨付着部側に向かい二股に分かれる。片方が大結節、もう片方が小結節の上側に付着する。

靭帯の繊維は、烏口突起側の付着部分は

小結節に向かう繊維は前側の外寄り、

大結節に向かう繊維は烏口突起の後ろの内面側に付いている。

ちなみに、烏口突起の外側の一番端には付着してはいない。この小さな小さな突起には他にも重要な組織が付着している。あらゆる方向に触手を伸ばしており、密集している。

そして、大結節と小結節の二股の下の層を上腕二頭筋長頭腱も走る。

[肩甲下筋]。肩甲骨の内側の肩甲下窩と呼ばれる肩甲骨の内面の部分に、張り付いたように見える筋肉で肩甲骨の下の筋。その筋肉は脇の下をくぐるように上腕骨の前側の小結節に付着。小結節に付着ということは先程の烏口上腕靭帯に付着部分で隣り合い接している。

[棘上筋]。肩甲骨の棘突起上に横たわる筋肉で上角から肩峰方向に向かう。肩峰の下をくぐり、上腕骨大結節の前側寄りに付着。

先程の烏口上腕靭帯の片方の大結節側と隣り合わせに接する。

さて、続きは次回。。。