◎実習中に気分が悪くなったり、実習後の食事ができなくなったりしませんか?
そのような質問をよく受けますが、今までの実習で気分が悪くなる方はいませんでした。
そもそも同じ人間ですからね。恐怖映画を見ているのとは違いますよ。(楳図かずお先生の漫画のように腸が長く引っ張りだされるわけでもありません。)
実習後の食事はできるのか? という質問ですが、食事も出来ます。
一部残っている残像がありますが…
例えば、脂肪を見た残像ですが、脂肪は黄色く、薬液と混ざっているので、後日スクランブルエッグを食べるのは少し抵抗がありましたが…(日本に帰ってきたら、そんな事はどうでもよくなります。)
それを考えるという事は、私たちが生きている証拠です。
実習後、仲間たちと勉強内容のシェアする前に食事をするのですが、肉も食べます。
その時の感想は、生きているからご飯も食べられるし、食欲が無ければ食べることにも躊躇するんだな。という事です。
そんな風に一瞬一瞬も学びになります。
だから研究させて頂いている。という感謝の気持ちを持ちながら献体解剖に挑んで下さい。
◎匂いなどは大丈夫ですか?
という質問も受けます。
献体はホルマリンで防腐処理がなされています。ホルマリン事態が強い薬液ですから、その刺激臭はあります。
開腹の時はその薬液の強烈な匂いに、目と鼻が刺激を受けて涙と鼻水が出てきます。
目はゴーグルを付けているので大丈夫かと思いきや、鼻呼吸しているので必然と目にも刺激がきます。
しばらく経つと、薬液の刺激臭が拡散されます。
ハワイの大先輩で25年間解剖実習に携わっている方がおられますが、「実習中に倒れる人も吐く人も今まで見た事がない。」との事です。
解剖実習とは、そういうもので、そこが気になるのであれば、参加はお薦めしません。(薬液の匂いなど)
ひとの役に立ちたい人や、ひとを助けたいと思う人、治療やリラクゼーションの仕事に携わっている方々は人間の「生死」を先ず考え、参加して下さい。
日本に帰国した時に、出発前の「実習中に気分悪くならないかな?」という事すら忘れます。
そして、患者さんやクライアントに対しての更なる思いやりや、施術内容、カウンセリングの大切さに気がつきます。