近年、「未固定」(いわゆるホルマリン固定されていない御献体、アメリカではフレッシュといわれています。)についてお問合せを頂きますので、一度こちらにもアップしておきます。
・ホルマリン固定:御献体が腐敗しないように特別な薬液で保存されたご献体
・未固定:ご献体を腐敗処理せず、冷凍保存し、解剖実習の当日にハワイ大学の研究用としてご用意頂き、ハワイ大学のドクターの解剖を見させて頂く。
■違い①:自ら実習できるのかどうか
・ホルマリン固定:全ての参加者が実習します。
・未固定:ハワイ大学のドクターが実習を行い、参加者は見せて頂きます。
・「関節の動きがホルマリンと異なり、通常の肉体の動きに近い」「筋肉やファッシャの張りが通常の肉体に近い」
■違い②:見られる範囲と見られない範囲があります
・ホルマリン固定:参加者は内臓まで全て見る事ができ、実習ができます。
・未固定:内臓は既に摘出してあり、見ることは出来ません。ドクターが解剖したものを見せて頂く事ができます。
大きくピックアップすると、上記2つですが、他の保存方法もあります。
骨盤回りで「仙骨周辺」は、「ホルマリン固定」でも詳細に見る事はできません。仙骨周辺にびっしり筋繊維と靭帯などがくっついていて、容易に剥離する事は難しいからです。
「未固定」(いわゆるフレッシュ)で骨盤回りを詳細に見るのは難しいです。
骨盤周辺をしっかり見させて頂くには、「ホルマリン固定」とはまた違った特別な固定をし、保存された「部位」のみであれば、筋繊維の付着部までしっかり見る事が出来ます。
■保存方法の例
・未固定(フレッシュ)
・ホルマリン固定
・他の薬液固定
・部位別、特別保存
ハワイ大学は医学のために、特別な「御献体プログラム」を行っております。
当、アカデミーでは、ハワイ大学としっかりとした学習目標を作り、事前学習を行ってから、実習を行います。
体に関わる仕事をしている方はどなたでも参加出来ますが、しっかり学んで頂きます。
ハワイ大学では、御献体を「サイレントドクター」と呼びます。
「無言で教えてくれる先生」という意味です。これはとても敬意を表した呼称です。
それだけ大切に思っているということですね。
近い将来、当アカデミーでも2度目の「未固定」の御献体で実習予定です。
ホルマリン固定の御献体と、未固定の御献体の違いが分かる事は大切です。
その違いをハワイ大学医学部教授より講義して頂きます。
ハワイ大学Yukiya Oba准教授コラム
「御献体プログラム」はこちらからご覧ください!
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