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2015年3月3日更新

坐骨神経に戻る

宿題を無視してまいります。

足の運動神経のルート「坐骨神経ルート」
「坐骨神経は、殿部側の大転子と坐骨の間を抜けて大腿後面を走ります。」
何回かこの文を読んでください。どこを想像しますか。
もちろん、大腿後面を走るという表現は皮下に近いのか、大腿という立体のほぼ中央のことなのか。・・・考える訳もなく、さらっと流してしまう。まして、見ていないとしても、もともと知っていたイメージがあるのならばそのままであろう。まんざらはずれてもいない。そこに「図」があるから成立するのだな。
(教科書を作ることではないので、私の脳内の片隅の少ない「なまり」入りボキャブラ倉庫を漁っての表現をしている。が、倉庫が乱れていると編集長のチェックがはいる。
編集長「意味わかんない~」ブラック富士子「ケッ!」)

「坐骨神経」は、膝裏の膝窩で大元の2本に分かれる。1本目は、膝窩からそのまま下腿後面を下りていく「脛骨神経」。この「脛骨神経」は、底屈・回外の筋たちへむかう。
「腓腹筋」・「ヒラメ筋」・「後脛骨筋」・「長指屈筋」・「長拇指指屈筋」へいく。
足首の内果をかかと側からまわりこみ、足底へいく。
内果部分では内果から順に
1コース「後脛骨筋」
2コース「長指屈筋」
3コース「脛骨動脈」
4コース「脛骨神経」
5コース「長拇指屈筋」
となり、そのまま足底の筋肉へ。
2本目の名称は「総腓骨神経」。分岐したあと、一旦、外側「腓骨頭」の下方向へ向かう。「腓骨頭」の下で前側方向へ迂回してナナメ下におりていき下腿前面に。
下腿前面で、「浅腓骨神経」「深腓骨神経」に分岐。
「浅腓骨神経」が「長・短腓骨筋」の回内筋へ。「深腓骨筋」が「前脛骨筋・長趾伸筋・長母趾伸筋」の背屈筋に向かう。足の甲部分である。
コンパートメントにきっちり分かれている分、理解しやすい。
__ 1__ 3__ 4__ 5
今回は、坐骨神経の話。人によって分岐する箇所が少し違う。だいたいが大腿後面の真ん中から下(4分の3部分)か、膝窩の少し上か。世の中の参考本もそれぞれ少し違う。・・・あまりこだわる箇所ではない部分であるが私のように知りたがりのものもいる。
解剖実習の時。「これは・・」なんてどこのルートをたどっているのか支配している筋肉たちをさぐりながらどんどん元に戻っていくことで「これは総腓骨神経」という確信を得る。あっちたどり、こっちたどりである。(まだまだ未熟なんだな)
さて、足首の内果部分も面白い部分ですが、膝裏もいい。
あの膝裏小窓。足の調子を感じられますね。
ギプスにしてもテーピングにしても圧迫しないように気を付ける「総腓骨神経」。私のBest20以内の「鍼ポイント」である。

記事担当:講師 富士子

(写真引用:ボディナビゲーション)