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2015年1月9日更新

皮膚の感覚

ある人の話。
「何かを生み出す」ことは本当に本当に本当に大変なことで、この単純な言葉で記すことでは伝わらない。
スポーツの記録の影にだって、人一倍の努力はあるはずだろうし。見えない葛藤、試行錯誤、数々の失敗。そうそう逃げることは簡単。時にはそれもありあり。休んだっていい。
でも、生み出す過程でたくさんの広がりをもち、副産物さえも生まれてくるんだよ、すごいよね。
諦めない、諦めない。そんな教えは誰から受け継いだのかな。そして以外と諦めないで達成した時は意外とあっけないかもしれない。何をしたいの?どう生きたいの?そんなことを言われたって、実際どこが自分にとって頂上かも知らない。笑いがでそうだよ。でもそれはキツイけど、丁度いい人生なのかもしれない。現実の先が見えすぎず、追い求める偶像だけを求めて方向を決める。自分の実力なんてたかが知れている。でも、誰かが云っていた。誰かのために動くとパワーが上がるんだって。だから、みんなですることの意味があるのかな。チームだって、ファミリーだって。
 みんな「ありがとう」・・・・(何かあったのかは聞かないでくれ)(きもい笑)

 本日は、感覚。その中の皮膚感覚について。
皮膚はセンサーである。
私は、どこの筋肉が張っていてそこをほぐしてという前に、先に施術方法から教える割合が多い。なぜかというと、まず触れて学ぶこと(身に染みる)つまり、体感しながら学ぶことから始めるからだ。でも知識の方が、先が良いことは云うまでもない。でも、そのあまり知らないなかでも、疑問が生まれ、質問したりして解決することで形ある知識となる。前回、肩こりに初めてなったことで学んだ若者の話をした。笑えるけど身を以て学んだってことは忘れない。(おい、忘れんなよ侍!)

 コンパスみたいなものを利用して皮膚上の2か所を同時に刺激する。身体のその2点を離れているものとして識別する実験をしたことがある。「同時性空間閾」っていう。地味な実験だった。
 結果、人間の体のなかで一番閾値の低い、つまり、感覚器が多いっていうのかな、その部分「舌」。
その次が「手」。次に「前頚」「手背(手の甲)」「足背(足の甲)」「頚」「背中」「下肢」と続く。
舌先や指先は1~3mm、背中、上腕、大腿などでは50~70mm。この差はその舌の筋肉の大きさなどは別として「鍼」をするときは大事だし、施術で「気持ちいいを引き出す」作業でも大事なのです。

そして、「圧覚」というものがある。「圧覚」は皮膚が「押された」感覚のことですが、くすぐったい圧の弱いものから限度を超えると指圧で、受け手も力の入ってしまう強めまで含めてすべてが含まれています。
指圧の世界の「適度な圧」とは個人差も大きいが気持ちいい圧には違いない。年齢によっても左右する。
 先程の「同時性空間閾」の「舌」を除いたにしても「背中」「下肢」は意外と鈍い。鈍いというか、感覚を保つ意味がある。正解だというわけではないが、ある程度の感覚をもってリズムよく施術したほうがいいという方法をとる。

これを踏まえて、「気持ちいい」を追求しているのだ。
イメージで表現すると、「場所により大胆に力強く働きかけるところもあれば、母指圧間の間隔を大きめ小さめと工夫したり」ということが可能ということだ(たぶん)。下肢をこちょこちょひよこが歩いている位での間隔と圧迫とリズムだと効率も悪いし意外と気持ち良さも半減しているものだ(たぶん)。
間隔を利用しながらも、皮下の筋肉を意識して、指先を強調してポイントで圧するのか、指紋部分を使いリズムよくいくのか、母指球を使い手掌ハグしながらも、目的の部分にはしっかり圧迫を加えるのか。
その手技はどちらの割合が多いのか取り混ぜる。「心地よい」手技か「ちょっと痛めの効いている気持ち良さ」か。そう、手の使い方を駆使し効率よく全体をまとめるのだ。
・・・難しいね
とにかく、この感覚は脳にあがる。ということは、脳の感覚も左右できる。脳の感覚っていうか脳まで心地よくさせることができる・・・ってすごいことなのよ。
 ああ・・・こだわり過ぎるって罪よね。
 単純が一番気持ちいい施術なのかもしれないよ。(言うだけ言って退散!!)
 

記事担当:講師 富士子

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