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2015年3月6日更新

支配神経いってみよ~

人間の脳は神経の細胞の集まりです。でも神経細胞以上に多いといわれているのが、「グリア細胞」です(神経細胞の10~50倍)。神経同士をくっつけたり栄養を調整するといわれていましたが本当はもっとすごい機能があるかもしれないと研究(神経細胞と似た働きをしている)されています。全部の脳をつかっていないと云われているのは多数を占める「グリア細胞」自体が良くわからないからだそうです。
末梢神経系は神経線維の束がラインを描き全身に広がっています。その先端は樹状、もしくは網状になっています。

参考本での「図」は、解りやすくその数は実際より数が少なめでデザイン性をもって書かれているかと思います。実際に目で確認できる部分はキレイにツルンとしていていますが細かい神経はみえません。
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何回か登場した「同時性空間域」。身体の各部位において同時に2点の刺激をします。その2点の刺激の離れた点を感受しその距離を測り受容器の密度を知るものです。一番鋭敏な部分は舌です。順番としては、舌、人差し指の先端、手掌、頚、背、太腿の順(だったかな)。そして身体の感覚を体性感覚といいますが、この感覚の密度がある(感受性が高い)ところ程 よりたくさんの情報が送られてくるのでその情報処理をする大脳皮質(脳)では広い領域を占めています。(例のあの脳の領域の絵がそうです)
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でも、脊髄から出る部分は本当に規則正しくキレイにみえます。では末梢に行けばいくほど個性があるのでしょうか。例えば本数が多めとか、成長期に運動していると発達しやすいとか。末梢神経は損傷しても再生する(・・確実に全部再生するとはいえませんが)とは聞きます。例えば血管は個々に太さや数に大きな違いがあります。
受容器の数の差と遺伝の違いもあるかと思いますが「強い皮膚刺激は内面の皮下組織が損傷する」。と考えるとそういう皮膚ほど強い刺激を欲したり鋭敏になったり、かえって刺激が少なければ衰退して鈍くなる。そう考えると施術に関しての視点もふえてきます。

ところどころに「神経節」が存在します。そのひとつが「知覚神経節」。知覚神経は求心性です。その知覚神経が中枢神経に入る手前でみられます(脊髄神経節)。「自律神経節」もあります。神経細胞の突起の集まりが「節」です。
残念なことに以前指摘がありました。これは次回の解剖実習での宿題になったわけです。それは「神経節」はどうなっているというものです。輪切りにしていないのです。脊髄神経のように断面を切っていません。なので改めての報告をお待ちください。
身体全体は脊髄神経の31の節からでて分布します。
しかし、胎生時期に局部てきな成長と位置の移動によって規則正しさが変化します。上肢と下肢もどんどん伸びてきます。引き伸ばされていった(?)神経。まず上肢では成長するのにあわせて頚神経、腕神経が太くなってもつれあって吻合した。下肢では腰と仙骨部分で同じことがおこった。これが「叢」になった。でも胸部部分の前枝はとび抜けてにょきにょきするものがないので ほぼ発生初期の分節性を保ち肋間神経となってきれいに分布している。背部の後枝もきれいに分布している。

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記事担当:講師 富士子

(参考写真:人体の不思議)