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2015年2月26日更新

膝~ 前十字靭帯、後十字靭帯

こんなことがありました。
ホットヨガ、ピラティス、タイ古式マッサージ、アロママッサージなどなど、あらゆるスポーツなどなど、人工栄養素、薬などに至るまで、世の中にある体に良さそうなこと全てに関して注意点は必ずある。自分も含めて安易に考え取り入れがちではあるが、きちんと内容を知り納得した上で取り組むことは本来重要なのである。「あれは体に悪い」という全面否定広告記事には悲しさを感じる。でも個人の意見を伝えることは大事。世の中には楽しいことはいっぱいある。注意しながらも取り入れて欲しいな。
そんなことを思いながらも、必要とされている方のために今日もがんばる。
今日から「膝」のお話。
膝の後ろがぷくっと張る。
これは、どんな状況であろうか。
大腿後面の膝の裏。長髪男子の中央分けのような部分から顔を出しているのは、なんでしょう。「殿!あれは膝裏でございます。」「あれが足裏だと?」「昔は、凹んでいて、横シワが3本あったはず。」「ニセモノじゃ!出あえ~!!」・・・「おぬし、何者じゃ!」「拙者は、膝である」「そのふところに入っているものはなんじゃ!」「じゃ」
・・・止めてくれないと・・・

膝には10個くらいの滑液包があるという(数えたことはない)。本来の関節液の役目は、骨の先端部分に栄養を与えることや関節の潤滑油。
滑液包は閉鎖腔です。何かが起こると炎症が発生すると血漿濾過液が増加し滑液分泌が増加。滑液包内に関節液がどんどん溜まります。
緊急事態ではありませんが、身体にマイナスなことが起きたことには違いありません。痛みがなければ、疲労回復対策をとりましょう。

膝の「うお~!!」を一つ
≪解剖実習≫
献体のリンダさん(仮名)膝の前十字後十字靱帯が消えていた!!
「あれ?無いかも・・」・・・???
念頭に「ある」と思っているから、さあ探す。でもどう考えても、あの空間で靱帯が移動する訳もない・・・。
さて、ここからですよ。「もう片方はあるのか」捜索。
「あった!」・・・実際に見たかったので現存していることに純粋に歓喜です。

はがれた軟骨が浮遊していたり、熱感をもって膝が腫脹したりと、通常以外のことが関節の滑膜腔内に起きると、大きなものは滑膜に吸収してとりこもうとします。
小さな細かいものは関節液に含まれる酵素で溶かして吸収します。それが、細かくて量が多ければどんどん関節液も作られます。またどんどん作られると、関節内の酵素の量も増えて、それがますます膝を刺激します。そんな繰り返しが起きてぷくっと膨らんでくるのです。異物があると反応する人間の特徴ですね。
そしてその膝の状況が快方方向へいけない場合、膝関節の可動域に制限をきたすものや痛みがあるものに関しては、注射器での吸引という緊急策も昔からよく聞きます。
今回は、「痛めて治療していなくて(?)吸収されて消えていた靱帯」という状況でした。
たぶん、実際に見れた靱帯と、吸収された現場状況も見れて良かったのかな・・と思います。
ちなみに、膝の手術の一例。自分の腱(半腱様筋、薄筋)をとって形を作って、人工と組み合わせ新しい靱帯を構成します。
「そこから取っていいの?」とフツーに思います。膝を曲げる時の筋は外側にあり深く膝を曲げる時は使用しますが、特に主動筋ではないので大丈夫らしいとの事です。確かに膝の方が大事です。(この手術情報に関しては、手術の種類もあるし医学は進んでいるのでこれが絶対ではないと考えて頂きたい)

最後に注意項目。
今回の「ぷくっと状態」。膝だけの特有ではないのである。
例えば、股関節。股関節の偏りが大きい時、大転子周囲のその片方部分の厚みが増すが痛みも腫れもない。自覚症状もないときが多い。そうなのです。それは、肩でも足関節でも発生することなのです。
これは、各所にある複数の「滑液包」の反応です。
私達は培ってきた触感の「手」をもっています。
あなたの手で、事前」」」に察知したのなら、「予防対策」を考えて欲しいと考えます。

記事担当:講師 富士子

zenmenkoumen
(参考写真:ネッター)