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2015年2月3日更新

関節に必要な「滑液包の存在」

股関節は痛みやすい。・・・本当はデリケートな部分である。4足歩行が2足になったから、なんて理由は事実だとしても!身体に悪いからといって、4足にもどるわけでもない。ということは、現実を受け止め面倒なストレッチなどはたまにたまにたまにたまに本当に本当にするべきである。
関節包(滑液包)が全身に600くらいあるらしいけど、股関節にもしっかりあるわけです。
実際、「関節包は腫れないとそこにある存在を認知されない」
具合が悪い時に必死に頑張る。
そうそう、「腫脹」って「中で戦っている戦場」なのだ。
どんな時でも、ばい菌がはいったとき腫れ「戦っている」で、何日かで終戦を迎える。
「勝った!!」

お客様の全身の左右差を毎回確認していただいていると思いますが、片方の股関節の大転子部分に厚みを感じませんか。大都市では高さのある靴を履く確率も高く、若くてもその厚みは存在する。
あれは、何か。疑問は感じない?
大腿骨頭はちょっとおいといて、となりの「大転子」。
「大転子」付着する筋肉は一番表側は「大殿筋」。厚みのある「腸脛靭帯」があったとしても大転子の骨感は絶対判る。大殿筋の停止は腸脛靭帯と殿筋粗面。だから、大殿筋は大転子には集中して付着してはいない。この広い感じの停止部は股関節の最も表層部分から大転子を外面から大きく取り囲み支える。カニ様いや神様があの幅が必要だと進化させた。(Uううう・・・思ってもいないウソをつくと苦しくなる)
「中殿筋」が茶色い玉ねぎの表皮のように筋繊維を収束させて、大転子の外側部分、やや後面にもみえる部分に付着。(以前から云ってますよ!「付着する部分に意味があり大事です」よと。だから、解剖図を確認してね。)
さて、「小殿筋」はどうだろう。これこそ、玉ねぎよりスリムな筋繊維の収束だ。(解剖図見てみたくなったでしょ)これからかわいいお花を咲かせる位の球根にもみえる。(見え・・ないか・・・)はいここからだよ。

小殿筋はスリムな収束部分をたくみに後面かなと思いきや、コースを変え「大転子前面」へ停止する。
中殿筋の収束はまんま「大転子の真上」からがっつり鎮座。
で大殿筋が広いスペースで停止部をつくる。
それからそれから、殿部の細かい筋たちも一番外側部分までは停止部を伸ばさない。少し手前で遠慮・・・は、していないが、自分の好きな位置を確保している。股関節を体軸体幹からつなげ、働く。
さて、股関節の最外側から、両側を抑えたときのあの厚みはなんなのか。
上手く伝えられるかな。
その部分にも「滑液包」がある。その部分が負担具合を推し量り厚みをもたせるのだ。それは、「ほとんどが何かをかばってしわ寄せがくる」パターンが多い。大体が、調子を良くしようとする反応なのだ。
ここで頻繁な例をだして解説していこう。
例えば膝。障害部位としては頻繁である。
痛みはないが、ぷくっと膝の前面の変化をおこし、膝蓋骨を盛り上げる。もちろん、内側外側の関節の負担と大腿部前面の強靭な筋肉の構造を考えると粘液の量もハンパない。
現実、リラクゼーションでは、本人には「痛くない」といえば、要加療の範囲外の程度なら、伝えないときも多い。なぜなら、過剰な心配はリラックスさせないからである。人間の調整機能でもあるので「フォロー最中」というべきか。
なんにしてもこの滑液包。解剖実習では粘液をしつこく感触を確かめたが、健康なら透明の粘液。水っぽくない。ねっとりだ。指先に糸をひくように粘り引く。
面白いことに、マッサージでその「張力」は変化する。パンパンとしていると、苦しくて痛みが存在するが、調整すると感覚は変化し、使用時痛も減る。肩関節にも存在する。
だから、股関節にももちろんある。調整すると、寛解する。
昔から「散らした」という言葉を見聞きする。痛みを散らすというのか、間質液を散らす。まあ脂肪と一緒で消えることはないが、膝のあのパンパンとした腫れの中身が散った?・・・滑液包の張力をゆるませる。

鍼の師匠が「腫脹」に対して「際」を探す。私も「際」も探すが「中心」も探す。
師匠はその「際」の部分にお灸をして寛解させる。私は、できればマッサージか鍼に頼る。もしくは、一度冷却も用いる。お灸の熱に熱を加える理論、その東洋医学は今回はさらっと流していただくとして、マッサージも鍼もお灸もその障害の起こっている部分の出入口を作る。言い方がおかしい?「いい部分と腫れている部分の際に、治療してくれる物質を発生させ治療度促進」!!!どう?いい感じの表現?
どちらにしても、まず、負担がかかる関節にはしっかりクッション(滑液包)がついている。
熱感があるか、無いか。を無いとして、滑液包の存在、中殿筋の「外転、屈曲、伸展、内旋、外転」のたくさんのお仕事量。プラス骨盤の左右差バランス。股関節って大変ねぇ。
だから、股関節は消耗されやすいのか。骨盤の存在ってすごいからさ、それを「下肢に伝える」とか「上半身の土台」とか。ああ忙しい。
股関節に負担がかかっている方ほど、むっくり感がある。
坐骨神経痛の方も同時期負担増。下肢長差。・・・きりがない。

まだまだ続くよ、股関節。・・・だんだん、愚痴に聞こえてきた。メンテ!メンテ!

記事担当:講師 富士子
katueki

(参考写真:ぜんぶわかる人体解剖図)