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2014年11月19日更新

【赤ちゃん】この世に生を受けた時から学び続けるヒトの体。

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番外!赤ちゃんの研究報告を最近2回も聞いた。分析、視点はすばらしい驚きをもたらす。

まず、ひとつ。
0歳児は 約100個、2歳児は 約70個も大人より余計に骨が多い。
頭は狭い産道を通るのに5枚に分かれているが成長とともにつながる。手、足の骨は生まれた後に出来てくるものが多い。生まれたムスメ手のひらに光を当て「骨」の形を観察したこともある。
そして、新生児には膝小僧もない。膝の軟骨が骨になるのは数年後。歩くことなどの刺激で形成される。
体重は1年で約3倍。身長は約1.5倍になる。
急激な成長には、たくさんの栄養が必要。それを支えるのが母乳。母乳に含まれる脂肪は、赤ちゃんの脳の発達にかかせない。電線を覆うゴムのように新たに結合した脳細胞を包んでいきます。次第に母乳のカロリーだけでは足りなくなります。生後6か月、大きさは大人の10分の1ですが必要カロリーは大人の3分の1。離乳食で補います。この時期はカロリーの高い甘いものを赤ちゃんは好みます。苦いものは苦手です。味蕾の数の発達順序も食事で発達。
(ちなみにキムチなど辛いものを子供の頃から食べるとそれを感知する味蕾の個数が増えるんだって。)

また、この時期はなんでも口に入れたがります。しかし、この「汚く食べ散らかす」ことこそ「固体・液体・もしくは中間」の判別の訓練だと研究結果ででています。周囲を探索する時期は、触っても安全かどうかを試行錯誤しながら学んでいるのです。本能的に避けるものは「植物」。大体の赤ちゃんは避けるそうです。毒やトゲなどから身を守る進化の結果。だから、葉もの野菜もなかなか好まない。(そうだったかな、でも、ちょっと育った雑草のところをスカートで歩くムスメは、歩くときにさわさわ足に触る草が怖くて、その様子を見て大笑いしたことを思い出しました。海でも、波打ち際の引き潮で、足のすくわれ、逃げ回り大騒ぎ。こっちは大笑い!)
しかし、赤ちゃんはどんな動物も怖がりません。透明ガラスの向こうの猛獣に近接しても怖がらない。何を恐れるかは、経験や大人から学びます。かえって怖い動物にも興味津々です。

旺盛な好奇心から生後9か月頃から這いはじめます。(ハイハイする理由があったなんて驚きです)また、大人のマネをして学びます。しかし、大人は這わないので「どう這うか」は自分で考えるのです。だから初めて這うときは様々なスタイルがあります。多くの赤ちゃんは1歳までに標準的な這い方を覚えます。そして、危険なところにも這っていきます。2歳になる頃にはのべ100キロ以上にも達します。(想像以上です)

しばらくすると「慎重」になることを覚えます。理由は解らなくても、「安全」でないものを避けるのです。
筋肉が増え、骨が硬くなってくると足で立つことを覚えます。「転んでも足で動きたいという欲求」が止まらず何度も繰り返します。
イギリスのオックスフォードの大学(ナフィールド整形外科センター)では赤ちゃんの歩き方の研究をしています。どのように歩いているかを調べます。よちよち歩きは「身体のバランスをとるため」。そして歩くことに慣れ、行動範囲を広げていきます。2歳までは身体を動かすので精いっぱいと思われがち。でも同時にお話する準備もしています。あかちゃんのコミュニケーションは「泣く」ことから始まる。やがてより疲れない方法でコミュニケーションをすることを覚えるのです。

それは「笑顔」。(「え~~!」でしょ)笑顔は「本能」によるものです。やがて、声をだして笑ったり、くすくすしながら笑います。赤ちゃんは1日に300回微笑みます。(数えたのですね)。

1歳半頃になると「人生最大の発見」をします。それは「自分」。鏡に映る自分の姿を認め「自我」を認める。やがて「かんしゃく」を覚えます。(いらいらするの?)自分だけの世界から「他人の気持ちを推し量る」ことを覚えていきます。人生で大切な能力です。

生後3か月で、すでに「いろいろなタイプの人間がいる」ことを認識。自分にとって「助けてくれるひとには報いよう」とし、もう少し成長すると「助けてくれないひとをこらしめようとする」ことをします。人の気持ちを理解し、なぐさめ、人の気持ちを理解しようとします。まだ、この時期言葉では伝えきれません。しかし、会話の時期にはいってきます。まだ言葉が理解できなくても「まわりを理解する」ことはしているのです。

赤ちゃんの眼を追ったり、言葉を覚える時の脳波を研究した結果、どうやって言葉を覚えるかこれがおもしろい。大人は母国語を構成する音しか認識できません。しかし、生後半年の赤ちゃんは世界中の言語を構成するあらゆる音の違いを聞き分けるという。赤ちゃんはどんな言葉でも覚えられるように生まれてくるのです。言葉の習得は、音ではなく、形からはいります。大人の口をみてマネします。音ではなく目からの情報が先だとは思いませんでした。一つの単語をいうときも人間は70以上の筋肉を動かすことが必要。はじめはきちんとした言葉にはなりません。しかし、「抑揚」をつけてマネています。本当は、発する声は意味をなしているのです。実際に話す言葉の3倍は理解しているという研究結果もあります。単語だけだったのが文章ができるようになるとまた変化します。感じていることを直接伝えることを覚えるのです。個性が表れ、視野も広がります。人生の最初の2年間は一生のうちの最も大切な時期です。どのように考え、感じ、歩き、話し、周りの世界に関わるかをこの時期に学ぶのです。

すごいですね、生命の奇跡の再認識します。
生理だけでなく、身体の中の成長はまたおもしろいことがいっぱいあります。これは、おいおい出していきます。
視点が違うと興味もまた深くなる。新しい情報は脳を刺激しているのですね。では。