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2016年2月6日更新

胸神経を実際に視る 解剖実習


解剖実習を経験すると、いろいろな病気やケガの時にクリアな状態で脳内に浮かんでくるということを何度となくお伝えしています。「映像」や「写真」や「絵」や「文字」から想像する皮膚の向こうの世界とは全然違うことに気づきます。最近は「立体的」な動く映像などがあり具体的に想像しやすい勉強方法があり、時代の流れを感じます。
解剖実習の中で大切なポイントに「神経」があります。実際は、白っぽいヒモなのですが、要所においてどんな感じで脊髄から出ているか、どんなルートをたどっているかが参加者の知りたい部分でもあります。

さて、神経の中でも「腕神経叢」に人気を取られています。「胸神経」。その中では「肋間神経痛」で有名な「肋間神経」が面白いと思います。細い茎の植物がドンドン壁に沿いながら太陽を求めて成長していくように、肋間神経もそれぞれの肋骨の定位置に這うように並んでいます。自分の役割を知っているのでしょうか。はみ出るとか肋骨にぐるぐる巻きはじまるとかあるのでしょうか。(真剣に考えています(笑))。
実際に見ての感想では「ここに隠れているのか~」ってみんなが思うのです。是非、チェックしてください。

では、軽く脳内の記憶作業をしていきましょう。(私、たまに脳内の復習をさせてあげないと消えていきます)
「胸神経」
胸神経の後枝は、背中の皮膚・筋肉を支配する。(知覚神経・運動神経)
第1~第11胸神経の前枝。「肋間神経」のことです。第12胸神経の前枝・・・「肋下(ろっか)神経」を指します。胸神経の前枝は神経叢を作りません。

解剖実習で見られますが、肋骨の下の縁にそって横から前面胸骨に回りこんでいます。第7肋間神経以下はお腹中央、つまりナナメ下方向に向かいます。
「肋間神経」は肋骨と肋骨の間の「肋間筋」を運動させる神経です。実際は肋間筋も非常に薄い・・イメージでも「薄め」ではありましたが、本当でした(笑)。肋間筋が薄いということで、ここで実感したのは、「表皮から肋骨そして肺までの距離は少ししかない」ということです。
知ってはいても目の当りにするって大事ですね。

鍼の勉強をされている方はなおさら必見です。

肋間筋は呼吸のための筋肉です。その他、前側にむかった神経は「外腹斜筋」「内腹斜筋」「腹直筋」を支配しています。肋骨に隠れているのか守られているのかこの肋間神経は肋骨にキレイに沿って配列されています。これも解剖実習では確認します。
あまり聞くことの少ない「肋下神経」ですが、骨盤から下腹部部分の知覚神経をつかさどっているのが第12胸神経の前枝の肋下神経の仕事です。皮膚分節された神経図をみてみると具体的に理解できたりするし、人間を4つ足動物のように縦横を変えるとイメージがつながります。

今日の神経のお話は全体の神経の極一部。もっともっと複雑怪奇です。

そうそう・・・神経が・・ここからこういって・・こうなってて・・なんてあらかじめ記憶していた神経のルートと実際の解剖を噛み合わせていくと必ず「あれ?」という疑問がでてくる。そんな疑問は解剖の先生にすぐさま伺うことができる。やっぱり解剖実習はいいね。

前回、質問の結果、脊髄がわさっと脊柱からでた仙骨の穴から神経が出ている本物を出してきて説明していただいたときには感動しました。脊髄が骨の間の隙間から1つ1つと出ているその本物はとても立派でした。・・仙骨の穴の端から見せてもらえるなんて、有難かったです!
最後に。昨日まで知らなかった参加者同士でさえ疑問をぶつけあうと、面白いエピソードに出会ったりもする。目的意識があっての参加ですので、とてもいい仲間に出会えます。

どうです?
参加者はますます楽しみになってきたでしょう~

記事担当:講師 富士子
参考写真:ぜんぶわかる人間解剖図

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