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2015年12月27日更新

経絡を追うと?何が視える?


大きな声では言いませんが、解剖実習で「経絡(ツボの流れ)」を追うことがあります。
当たり前ですが、皮下に「経絡のライン(線)」はみつかりませんでした(笑)。
でもその代わりに「重要なポイントなのだ」ということを各所で改めて感じることができます。
しかし、「答えが見えない。どうしてもそのポイントに特徴がわからない」ときにまた疑問が湧きます。
また更に「遠隔操作」(笑)で治療する部分について疑問がでます。明確な答えは中国に行かないと判明しないのかもしれませんが、何千年前からのツボであり経絡です。「どうやって効果があるってわかったのだろう」「どういう解説なのか」って興味しんしんです。でも、「全身」を分析して調子悪い部分を追っていくと見えてきます。

「経絡」を追っていって明確なわかりやすいポイントとして「神経ライン」や「血管ライン」「モーターポイント」「腱」「靭帯」「筋腹中央」「神経の出入口」「骨間」などがその皮下に存在します。
以前、「肩井(けんせい)」というツボには何があるのか、解剖に携わる者として聞かれたことがあります。
私の「肩井」の説明はこうなります。

まず、変化することなくそこに存在するのは「僧帽筋の縁(上部繊維)」です。その筋肉繊維には普段から負担がきているのでツボのありかとしても施術効果はあります。

またそれだけではありません。実は「肩井」には、人によってその皮下に位置する組織が変化します。よく考えてみましょう。実際に、全身を眺めてみても「肩甲骨」以外で位置が大きく変化するものは見当たりません。「肩甲骨」は内縁に菱形筋がありますが、しばしばびよ~んと伸びてきっています。体型が大きくなるほど、背面が丸くなっている人ほど(背部の筋肉がたくさん盛り上がっている人も「肩甲骨」自体が外側へと位置します。そんなタイプの方たちは、「肩井」の皮下の部分にあるのが「肩甲骨の上角」。これに関しても、コリコリとしている「肩甲挙筋(けんこうきょきん)」を指しているならば、コリ感疲労度数のパーセンテージも高い。これでも納得いくでしょう。

また人によっては「肩甲骨の上の中央」に位置する場合もあります。そこには「棘上筋(きょくじょうきん)」が存在します。ローテーターカフと言われていて疲労が重なると腕が上がらなくなりますし、左右のバランスも崩れてきます。私はその細かい部分として「肩甲上神経」のルート上であり、「肩甲切痕」という非常に重要なポイントにあたっていることもあるのです。「経穴」それが何千年前からのツボだということにも合わせてしみじみ考えます。

ここで「感覚」について、少し復習してみましょう。
皮膚感覚の受容器はいくつかあります。
表面より「表皮」、「真皮」、「脂肪」と層になっています。実際の解剖実習ではその受容器があることを肉眼ではみられません。(「皮下脂肪」にまっすぐ目が奪われます(笑))
「表皮」の内側の「真皮」の部分に感覚の多くの受容器は存在します。その受容器は、「神経線維の末端」がそれぞれ特殊な形をしているものです。それは「自由神経終末」といい表皮手前まで枝を伸ばし、各種の感覚情報をキャッチするのです。それぞれ存在する深さがあり、キャッチする情報が違います。その中でも「マイスネル小体」という種類はマカロニみたいな形をしていて非常に「鋭敏」なものをキャッチします。「鋭敏」ということは、「体の中で感覚の閾値が高い部分に多く存在」します。ということは「まぶた」「唇」「舌」「てのひら」などなどに多いのです。こう言っている自分ですが、肉眼でみたことはありません(みれない)。

では、次に頭部の皮膚感覚担当を紹介します。
頭の部分の「体性感覚」は脳神経の「三叉神経(さんさしんけい)」という神経が受け持っています。
手や足やからだの「体性感覚」は脊髄から出ている脊髄神経の「知覚神経」が受け持っています。その「知覚神経」のキャッチした情報は体の「左側」のものは「右の大脳皮質」へ、「右側」のものは「左の大脳皮質」へ送られます。
皮膚からの刺激からも影響をうけやすいものとしての有名な神経に「交感神経」と「副交感神経」があります。
「交感神経」は脊髄の胸の部分から腰の部分にかけて実際に存在しますし解剖実習でみます。
本当にあるのです!!
解剖実習でしっかり見れる神経の1つです。参考本では立派なものを想像しがちですが、実際の「交感神経」はタコ糸っぽいものです(本当に「交感神経」に失礼だな)。脊柱にひっついている状態でみてしまいましたので、第1印象は「あ・あ・あ?」という感じでした。
私の「交感神経」のイメージは「攻撃」です。よくどんなものなのかは、参考本の中に「表」として記載されています。例えば肝臓から身体のエネルギーであるブドウ糖が放出され筋肉の血管が拡張されます。瞳孔も開き、心臓の鼓動も速くなり、甥っ子の口ぐせである 「パワー全開!!」の状態となります。
その反対の「副交感神経」は、「脳幹」と「第2~第4仙髄」から存在します。「交感神経」と違ってたくさんの脳神経と脊髄神経に交じった状態で走行します。だから、解剖実習では、束になっている神経の中にあり、どれがどれかはわかりませんでした。「交感神経」と反対の役目をする「副交感神経」です。瞳孔も収縮、心臓も穏やかになります。
どこになにがあるのか。どこをほぐす必要があるのか、適量の刺激はどの位なのか。人間の「感覚」から人間のメカニズムをみてみると、また、新しい治療技術や癒し効果が生まれるかもしれませんね。

今日は書いたなぁ~

記事担当:富士子 講師
参考写真:Wikipedia

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