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2015年10月10日更新

筋膜とその表現方法の難しさ。


ここ何年かで「筋膜」、「筋膜」って世間からこの言葉が聞こえ始めた。
治療家より先に受け手(患者)側から「これって、原因は筋膜でしょ!原因は!」なんていうこともあるかもしれない。
よくこんなことを考える。痛めた部分が筋膜ってどんな状態なのだろう。

筋肉の膜だけが腫れている。
筋膜が摩耗している。
筋膜が切れている。

筋肉って同時に痛めていない状況ってあるのかな。・・・ただ考えるのは、いろいろなケースがある中でこちら側からも「ひとくくり」で説明してしまうことってあるだろう。私達は、相手に説明と理解を伝える時に、噛み砕くし、言葉も選ぶ。相手は、全部が記憶できないから自宅に帰って家族に説明する時に「筋膜を痛めているんだって」で終わっているかもしれない。

「骨盤がゆがんでいるんだって」
「仙骨がズレているんだって」

よ~く考えてしまう私なんかは、「???」。

でも、またそこで細かい話をされてもチンプンカンプンということが嫌いであれば、「まかせて」の一言でスタートしてもいいのかもしれない。でも、私達 治療家やセラピストに必要とされているものの一つは、「相手に理解しやすい言葉の選択」と考えている。相手の眼をみて、キチンとコミュニケーションをとる。
これを「する」のか「しない」のかで次の段階が「仕事」か「作業」に変化する。

最後には自己満足だけの治療家ではありたくないとは思っているが、なんせ私の落ち着かないせっかち言葉足らずの性格的には毎回難しい。「任せて!」の一言で始めたくなる。・・・でもやっぱり結果が全く違う。だから考えた。自分対策方法(作戦)を考えた。
① 解剖図を使う
② 治療箇所と比較できる場所を触りながら感覚の違いを体験してもらいながら具体的に伝える
地道にずっとやっていることで、ハショレナイ(端折れない)ことかもしれない。
例えば「肩関節周囲炎」という名称にしても、会話の中の言葉で伝えても相手には(結局)ピンとこない印象のないワードで終わる。これも双方それでいいと言われれば仕方ないが、
これが具体的に伝えられたら!調子の悪い部分に対して相手の興味がグイッとあがって、もしかしたら、その部分をもっと大切にするし予防にもなる、突然のケアが必要な時にあわてないかもしれない。
私の治療に、筋トレやストレッチやケアが入っている理由。自分の「身体」と「予防」の関係。一生使わなければならない身体のパーツは、全体への影響がいかに大きいかをのちのち感じるはずだから。

確かに・・・「おつりを数えない日本人」だから、「そこまでは~!」「別に~!」で大体は終了する。強制しない。どんな治療家・セラピストになりたいかで選択すればいいことで、何が正解ということでもない。(おばちゃんの言っていることって片耳だけ貸しときな。年取ったら実感するべ~)

さて、筋膜に戻る。
「筋膜」といえば種類が多いと考えます。
解剖実習で「脂肪は形や色が人によって箇所によって違う」ことでも思ったこと。
筋肉の支配神経ごとに包んでいる筋の膜もある。またそれを大きく包む膜。補強ベルト状に細かい繊維が何層にもなっている膜。表皮に近い部分もあれば、
いずれにしても「補強」が必要とされる部分に それぞれの筋肉の帆を張るように存在するし、その部分に起始として付着している筋肉もある。有名な部分であれば、下肢のストッキング状の筋膜の中で筋肉が内圧パワーを発揮する袋状も(カッコイイ)、「胸腰筋膜」のようにデンと背中に張り付くエイ状態のものもある。
筋膜はただの膜ではない。解剖実習できちんと見られるが、細かいシルク糸のより合わさった不折布。なかなか緻密で強靭だ。解剖のときに筋膜をぴりぴりっとはがしながらその繊細さとイイ感じの筋肉との粘着具合を感じることができる。

是非とも見て欲しい注目ポイントは、「筋膜」のその繊維と方向性。筋肉の線維に負けないくらいキレイですよ。

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記事担当:講師 富士子
参考写真:ボディナビゲーション